top of page

難治性外側上顆炎に対する超音波画像観察に基づく気鍼および経筋治療の有用


【症例報告】 難治性外側上顆炎に対する超音波画像観察に基づく気鍼および経筋治療の有用性とバイオメカニクスの観点からの考察

【はじめに】 当院が提唱する「気を科学する」という理念に基づき、脈診などの伝統的な評価とエコーやサーモグラフィといった現代の可視化技術を融合させたアプローチにより、劇的な治癒に至ったスポーツ障害の一例を報告する。薬物に頼らない根本治療の可能性を示す重要な症例である。

【患者情報】 患者 13歳 男性 体格 身長178センチ 体重76キロ 競技歴 ソフトボール捕手(野球歴8年) 主訴 右肘外側部の疼痛および投球時痛 既往歴 受傷後、他院整形外科を受診し野球肘と診断される。約3か月に及ぶ保存的加療を受けるも症状の改善に乏しく、予後不良の状態でまつたに鍼灸整骨院を受診した。

【初診時所見と初期アプローチ】 初診時、客観的評価として超音波画像観察装置(エコー)を用いた局所検査を実施した。画像上、骨皮質に明らかな不整や損傷は認められなかったものの、腕橈関節周辺の伸筋群起始部に著明な炎症反応を確認した。 本評価に基づき、薬物療法を一切排除したアプローチとして、当院特有の「気鍼」および「経筋治療」を施行した。さらに、患部への過剰なメカニカルストレスを遮断し安静を保持するため、専用サポーターを処方して筋膜への負担軽減を図った。

【経過および原因究明】 初期治療により局所の疼痛は著明に軽減した。しかしながら、投球動作を再開すると疼痛が再燃する現象が反復された。この臨床的課題を解決するため、患者本人ならびに同伴した母親に対し、日常の練習環境や指導内容に関する詳細な医療面接を改めて実施した。 その対話の中で、所属チームの指導者より「インステップでの投球」を強く指導されていた事実が判明した。インステップ投球による不自然な運動連鎖と力学的負荷の偏倚が、肘関節外側部への反復性微小外傷を引き起こす根本原因であると推断した。直ちに当該投球フォームの修正とインステップの中止を指導した結果、患部への病理学的ストレスが消失し、以降は再発を認めることなく完全治癒に至った。

【考察】 本症例は、局所の器質的病変を画像的に捉え、対症療法を施すだけでは真の治癒に到達し得ないことを如実に示している。東洋医学の叡智と最先端の検査システムを統合し、見えないものを客観化して病態を把握することは極めて有用である。しかしそれに加えて、患者の生活背景やバイオメカニクス的なエラーを緻密な問診から抽出し、根本原因を是正することこそが、我々医療者に求められる真の役割である。 難病治療や難治性の痛みに向き合うまつたに鍼灸整骨院の治療体系は、身体の局所と全体性を同時に俯瞰する高度なものである。今後も気を科学する探求を続け、患者の未来を切り拓く質の高い医療を提供していく。

 
 
 

コメント


bottom of page